「ロード・オブ・ザ・リング」のキャラクターについて

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 2003年5月8日UP  ガンダルフボロミアを追加しました


   フロド

 美少年なのでびっくりしました。おかげで「主人公」という感じがしました。いや、本で読んだときには、アラゴルンのほうが印象的だったんで。
 ガンダルフなんて、目の中に入れても痛くないと思ってるんじゃないでしょうか。でも、ピンチになったときにフロドが呼ぶのは「アラゴルン!」。おじいちゃんはおにいちゃんほど頼りにされていないようです。
 裂け谷の会議で、おとなたちがワイワイもめているとき、「ぼくが行く」と言い出すのは、けなげで感動的でしたね。おとなたちが頼りないので、見ちゃいられなくなって、思わず名乗り出たって感じで、かわいそうな気がしました。エルフとか、あこがれていただろうに、このていたらくですもんね。


   アラゴルン

 原作を読んだのはずいぶん前なので、ほとんど覚えていないんですが、アラゴルンについては、ミステリアスで魅力的な人……というイメージが残っていました。
 かなり常人離れしたイメージがあったためか、映画で登場したときには、「ふつうの人っぽいな、でも実写だし、人間がやってるんだし、しょうがないな」と、ちょっとがっかりしたんですが……。見ているうちに気が変わりました。
 すごく強いじゃないですか。オークをいっぺんに吹っ飛ばすあの怪力は、完全に人間離れしてますね。ウソっぽいけど、小気味がいい。
 なんだか、それに、ストイックっていうのか、「先祖の過ちを一身に背負わされている」という設定が似合ってる感じの俳優さんで……。
 王様の血筋だけど、フロドに対してはまるで忠実なナイトって感じなのも、妙にくすぐられます。フロドが指輪を差し出したときのアラゴルンの態度は、ちょっとゾクゾクするものがありましたね。
 それにしても、ホビットたちを別にすると、アラゴルンがいちばん指輪への耐性があるんじゃないのかな? ご先祖様より自制心が強そうだし。


   レゴラス

 最初に登場したときは、エルフがみんな同じ髪型なので混乱しました。ずっと昔読んだ原作は忘れていましたし……。ひとり若くてきれいな顔のエルフがいるとは思いましたけど。
 なんとなく、エルロンドの身内か腹心と思っていました。あとで違うと気づきましたが。いや、だって、アルウェンの兄弟とかだったら、会議でボロミアに対してアラゴルンの弁護をしているのとか、わかりますもん。姉か妹の恋人とか、主君の姫君の恋人なら、ちゃんとした地位を認められてほしいでしょうし。
 で、彼が旅の仲間に加わる理由は、原作を読み返して、エルロンドに指名されたからだと気づきましたが、映画では自分から名乗り出ていますね。その理由としていろいろ可能性を考えてみました。

1.フロドがかわいかったから    2.フロドがけなげなので心を動かされた
3.たんなる冒険好き         4.アラゴルンと仲良しだったから
5.ガンダルフと仲良しだったから  6.ボロミアと仲良しだったから
7.ギムリと仲良しだったから    7.たまたま帰り道だったから
8.エルフたちがみんなびびっているので、見るに見かねた
9.じつはエルロンドに前もって頼まれていた
10.ビルボと仲良しで、フロドのことを頼まれていた

まあ、順当に考えて、2か8だろうと思いますが……。違ってたりして。


   指輪の幽鬼たち

 彼らは、はじめはフロドを殺そうとしたのに、急に「ホビットを殺さずに生け捕りにしろ」と方針を変えますよね。指輪を手に入れるのに、フロドを生け捕りにしなければならない理由はないように思うんですけど。で、理由を考えてみました。

1.指輪の幽鬼たちは頭が悪い  2.ホビットたちがかわいかったから
3.じつは生け捕りにしなければならないもっともな理由が生じていた
4.サウロンが指輪を通じてフロドを気に入り(顔を幻視したとか)、さらってくるように命じた。

わたしらが気づかなかっただけで、やっぱり3なんでしょうか? 


   ガンダルフ

 ずっと以前見たアニメ映画で、雷をしょってものものしく登場したような記憶があったので(記憶違いかもしれませんが)、『ロード・オブ・ザ・リング』での登場シーンは、親しみやすいおじいちゃんって感じが意外でした。花火とか鳴らして、ホビットたちにサービスしてるし。でも、原作読み返しても、やっぱりこういう感じですよねえ。ビルボの友だちなんだし。ふつうに考えて、いくら魔法使いでも、平和なときに民間人(?)と接するときは、ふつうの人のようにふるまいますよねえ。アニメが変に脚色してたのね。
 魔法使いだけど、あんまり魔法を使っているように見えませんでしたね。バルログと戦ったとき以外は。でも、テレビゲームの魔法系キャラみたいに、「ファイアー!」なんて叫んで魔法を使ったりしたら、やだな〜〜と思っていましたから、ほっとしました。


   ボロミア

 裂け谷の会議では、アラゴルンを不審がったり、反発したりしていましたが、そのすぐあとのシーンでは仲良くなっていて、「いっしょにゴンドールに帰ろう」というようなことを言っているので、変な人〜と思いました。でも、よそさまのサイトを見たり、原作を読み返して納得。裂け谷で、親しくなるだけの日数がたってるんですね。
 最初にアラゴルンに反発するのは、無理もないですよね。だって、これって、日本の歴史にたとえれば、北条時宗の弟か息子あたりが、元寇対策のために、朝廷だか偉い坊さんだか、まあ権威ある人に相談にいったら、いきなり源氏の子孫(頼朝の隠し子の末裔あたり?)を紹介されて、「あなたが忠誠を誓うべき人だ」と言われるようなものですもんね。そりゃあ、納得しませんよねえ。レゴラスもご無体な。
 それでもアラゴルンと親しくなったのは、アラゴルンが強かったからでしょうね。鎌倉幕府の執権の息子でも、もしも源頼朝の隠し子の子孫が元寇と戦う戦力になりそうなら、「幕府の一員として迎えようではないか」って気になるかもしれませんし。


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