「ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔」を観て

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 一作目がとてもよかったので、二作目、前売り券を買って観にいってきました。近況報告にも書きましたが、観たのは日本語吹き替え版です。ラクですね、日本語になおってると。
 かなり過大な期待をしていったのですが、期待を裏切られないおもしろさでした。
 で、ちょっと思ったことなどを書いてみます。
 映画までに原作を読み直したいと思ってたんですが、読み直せたのは第三巻(「二つの塔」の上巻)まで。それで、上巻部分は原作との比較も話題に入っています。下巻は、読んだのが昔なので、よく覚えていないんです……。


・原作では、エントに助けられっぱなしだったメリーとピピン、映画では大活躍ですね。とくに、メリーが。策士じゃのう、メリーくん。小気味よかったです。原作の第三巻と変えてあるところで、いちばん気に入ったのがこれかも。

・エルウィンとのシーンを観ていると、アラゴルン、けっこう女たらしかも。原作では、エルウィンがアラゴルンにひとめぼれして、アラゴルンはそれに気づいているだけでしたけど、映画では、エルウィンははじめ無関心だったのに、アラゴルンのほうからちょっかいかけていますもんね。「彼女は仲間といってしまう」というようなことを言ってましたけど、失恋したとほのめかすってのは、よくある口説きの常套手段なのでは?
 エルウィンにちょっかいをかけたあと、アラウェンが夢に出てくるのは、ナンパしていたわけではないっていういいわけでしょうかね?

・女性との関わりでは、イロモノっぽくみえるアラゴルンですけど、やっぱり好きですね、この人。あのウソっぽいほどの強さが気持ちいい。あんな戦い方して、よく生きてますね。

アラゴルンが崖から落ちたと聞いたときのレゴラスの表情と態度が、ひどく印象に残ってます。いつも冷静なレゴラスが感情的になって……。そのあとも、けっこう感情をあらわに出してアラゴルンとケンカしてましたね。

・ゴクリとスメアゴルの葛藤も印象に残っています。ゴクリは「虐待された子ども」だと聞きましたけど、子どもにかぎらず、人間不信に陥ったとき、こういう葛藤ありますよねえ。不況の昨今ではとくに多いんじゃないかと思います。
 それに、マインド・コントロールされた人格と本来の人格……という印象も受けました。指輪の作用は一種のマインド・コントロールだし。映画1作目でフロドがビルボと再会したときのビルボの葛藤と通じるものがあったし……。
 でも、スメアゴルは、「サウロンにだけは指輪をわたしてはいけない」って言ってましたよね。ってことは、ナズグルみたいに指輪にのっとられてはいないんですね。あのセリフを聞いたとき、スメアゴルとホビットがもともと同族というのが納得できる気がしました。

ファラミアが顔を半分隠して登場したとき、「なんでアラゴルンがこんなところにいるんだ?」って思ったの、わたしだけでしょうか? いや、俳優さんの顔とか、事前に確認していなかったし、あの人、髭の感じとか体格とかアラゴルンに似ているし……。原作の4巻まだ読み直してないんだけど、フロドとファラミアが出会うエビソードなんてありましたっけ? うーん、原作読んだのって、10年以上も前だしなあ。
 いい人ですね、ファラミア。おにいさんより頭よさそうだし。いや、別にボロミアが頭悪いってわけじゃないんだけど。
 原作のラストでアラゴルンが王になったのは覚えてますけど(タイトルがアレだし)、フロドとのあのいきさつがあれば、ファラミアがアラゴルンに王位を譲ったの、わかります。フロドとの一件で人生の価値観が変わったんじゃないでしょうかねえ

・いい人といえば、ハルディアもやることが男前ですね。それにひきかえ、エルロンドは〜〜。フロドに全部おしつけて、自分たちは逃げるのね。


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