「ごめんなさい」と、あなたは答えました。
「あなたはとてもいい人です。誠実な方だと思います。けれども、わたしが探し求めているのは、あなたではありません」
「そうですか」と、アーダンががっかりしたようすで答えました。
「残念ですが、しかたありません。わたしはふられるのには慣れていますから、どうか気にしないでください」
あなたと占いじいさんは、アーダンに別れを告げて部屋を出ました。
外に出てから、占いじいさんが言いました。
「やれやれ。おまえさんにちょうどいいと思ったんじゃがのう。ほかに、ちょうどいい独身の男は思いつかん。いっそ、アカネイア大陸に行ってみるかね」
占いじいさんに言われて、あなたは「行ってみます」と答えました。